南米コロンビアの医療システム

コロンビアの医療システムは日本とは異なります。

国内にはEPS(Entidad promotora de salud) という国民医療保険制度があり、居住許可証を所持してコロンビアで暮らす外国人も同保険の加入を義務付けられています。この保険に加入すると、自動的にCarné de Afiliación a la EPSと呼ばれる医療カードが発行されます。医療機関でサービスを受ける場合はこのカードが必要となります。

コロンビア国内で運営されている民間の医療保険会社は、個々に医療施設と提携をしており、その保険に加入していない人は施設を利用することができません。EPSに加入していても、直接専門医に受診することはできません。まず、自分の加入している保険会社が提供しているIPS(サービス機関のことで、病院、クリニック、診察所など)の一般内科に予約を入れ、その医師が必要だと判断すれば検査し、専門医を紹介する形になります。また、専門医は予約が取れるまで1~3か月程かかる場合がほとんどです。

(急を要する場合は、自分の加入している保険会社が提携している病院の救急外来(Urgencia)へ直接行くことができます。それでもかなりの待ち時間を要します)

また「前払い診察(Medicina Prepagada)」制度があり、EPS医療制度と比較すると、かなり保険料は高くなりますが厚遇されています。保険代が高額な分、治療費は安価で済みます。直接、専門医に受診可能であったり、夜間の救急要請でも自宅での処置も可能です。

病院や診療所で医師が処方してくれる薬は、通常は市中の薬局にて購入します。

コロンビアの保険を持っていない旅行者のような方は、一旦全額自己負担となりますが、海外旅行傷害保険や日本の国民健康保険を持っていれば、申請手続きを行うことにより、海外で支払った医療費の一部の払い戻しを受けることができます。 (注:各種保険会社により規定が異なります。)

病気になったときの医療機関(外務省情報参照)

 

◎ボゴタ首都区

(1)Fundación Santa Fe de Bogotá                

所在地:Calle 119 No.7-75

電話: 1-603-0303(代表)FAX: 1-657-5714

ホームページ:https://fsfb.org.co/contactopro

概要: 救急センターは24時間稼働。概ね良好な医療水準。CT, MRI, PET-CTなど最新の設備が整っています。小児の救急も受け付けています。医師の多くは英語を話しますが日本語を理解するスタッフはいません。入院に際してはかなりのデポジット(前払金)が必要です。クレッジトカードでの支払いも可能です。

 

(2)Clinica del Country

所在地:Carrera 16 No.82-57

電話: 1-530-0470, 530-1270

ホームページ:https://www.clinicadelcountry.com/

概要:上記(1)に準じます。

緊急事態

交通事故、心筋梗塞など緊急時には、123番に連絡します。ボゴタ市内にはたくさんの「救急車会社」があります。連絡場所から一番近くにいる救急車が来ます。

しかし、コロンビアでの救急車要請は原則として有料です。